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知と文化をめぐる杜の都・仙台マニアック散歩のすすめ

仙台観光といえば、おしゃれなショッピングにおいしい牛タン、少し足を伸ばして松島の風景を見に行くのが定番!という人が多いのではないでしょうか。
華やかな百貨店に日本三景の名勝…、もちろんそれも素敵ですが、実は仙台にはほかにも、奥深い歴史を秘めた素晴らしい観光スポットがたくさんあります!
そこで今回は、仙台旅行で立ち寄ると楽しい、少しマニアックな文化施設3選を紹介していきます。

仙台藩祖伊達政宗公のファンなら見逃せない『瑞鳳殿』

歴史的に非常に有名な仙台藩主・伊達政宗公の命によって死後建てられた霊屋(おたまや)です。第二次世界大戦によって一度は焼失したものの、再建され、現在では色鮮やかな当時の姿をそのまま見ることができます。
周囲には二代目藩主・伊達忠宗公の霊屋である感仙殿や、三代目藩主・伊達綱宗公の霊屋である善応殿などが集まっており、一挙に歴史を感じられる点も魅力的です。
隣接する資料館も充実しているため、伊達家のファンなら一度は訪れたい屈指の観光スポットであると断言できます!
そして実はこの瑞鳳殿、歴史にあまり詳しくない方にもおすすめのスポットです。
立派な木々の立ち並ぶ静謐な山の中に建っているため、歩いているだけで清々しい気分になることができます。賑やかな都会を少し離れて、杜の都らしい健やかなマイナスイオンを全身へ浴びてみてはいかがでしょうか?
(住所:仙台市青葉区霊屋下23-2、
仙台駅からのアクセス:るーぷる仙台『瑞鳳殿前』下車)

旧石器時代の生活を目の当たりにする『地底の森ミュージアム』

約2万年前、旧石器時代の人々の生活痕がそのまま保存された、世界的にも非常に貴重な博物館です。
仙台市の歴史といえば伊達政宗公が注目されがちですが、弥生時代の水田跡など数多くの遺跡が出土している古代文化の地でもあります。
薄暗い館内へ踏み込むと、目の前には広大な遺跡が広がり、後期旧石器時代の樹木の痕や木の根の力強い姿が飛び込んできます。遺跡は360度どこからでも見ることができるようにぐるりと通路が這わせてあり、当時の人々がたき火をした跡、石器を作った痕跡などを至近距離からありありと観察することができます。
館内には親切な解説員の方がいらっしゃるため、旧石器時代に詳しくない人でも十二分に楽しむことができますし、遺跡の上へ投影して上映される当時の生活を紹介する映像は圧巻です。
地下鉄でアクセスできるため、渋滞などで貴重な旅の時間を無駄にすることもありません!お手軽だけれどとっても深い、仙台市の隠れた名所です。
(住所:仙台市太白区長町南四丁目3-1、
仙台駅からのアクセス:地下鉄南北線『長町南駅』下車、西1番・西2番出口から徒歩約5分)

島崎藤村から伊坂幸太郎まで仙台ゆかりの文学者に出会う『仙台文学館』

本好きの方にはぜひ『仙台文学館』へ足を運んでいただきたいと思います!
仙台は数々の文学者にゆかりのある文学の町でもあるのです!
島崎藤村、土井晩翠、魯迅など偉大な近代作家を多く輩出した仙台は、その他幾人もの作家たちが人生の大切な時間を過ごした心のふるさとでもあります。最近では、大学時代から仙台に暮らす人気作家の伊坂幸太郎さんが、作中の舞台として頻繁に仙台の各地を登場させていることもよく知られています。
初代館長を務めた井上ひさしさんの生原稿や、3.11震災以前・震災以後の表現について論じる東北地方ならではの展示など、ここでしか感じることのできない時代の匂いが満載です。
また、仙台ゆかりの作家たちの作品を集めた図書コーナーも充実しており、館の広さは中規模ながら、本好きならば丸一日ここで過ごすことができてしまいます。
仙台駅からはバスで25分程と多少時間はかかりますが、仙台はバス路線が整備されていますし、その時間を費やすだけの価値がある素晴らしい観光スポットです。
(住所:仙台市青葉区北根2-7-1、
仙台駅からのアクセス:宮城交通バス・市バス『北根二丁目・文学館前』下車、徒歩5分)

歴史に思いを馳せる仙台ならではの非日常体験をしてみませんか?

旧石器時代から令和まで、脈々と続く歴史を様々な角度から楽しむことのできる仙台。
今回おすすめした『瑞鳳殿』『地底の森ミュージアム』『仙台文学館』の他にも、宇宙の歴史と神秘を感じることのできる『仙台市天文台』、古今東西さまざまな美術品を楽しむことのできる『宮城県立美術館』、仙台中心地にそびえ立ち、建物自体の造形も印象的な美術と映像文化の活動拠点『せんだいメディアテーク』など、仙台には非日常を感じさせてくれる文化施設がまだまだたくさん存在しています。
これらのスポットをめぐり、ぜひ一味ちがう仙台の姿を楽しんでみてください!